= ミニ・クワッドでHID =


えー、毎度おなじみミニ・クアッドの角目4灯でございます。
今時となってはどうにも古くさい感の否めないいわゆる普通の四角いヘッドライトなんですが
私はこれが結構気に入っておりまして。ところが齢20年にもなろうこのご老体、目も老眼では
ありませんがどうにも暗い。数年前にもランプユニット内の曇りや汚れを落とすべく、イソプロ
ピルアルコール(いわゆる無水アルコール)で掃除していったんは綺麗になったものの、反射鏡
のメッキ部分が劣化していたりバルブ接続部分の防水ゴムがゆる気味になっているせいで、雨天
夜間走行の翌日はランプ内があきらかに湿気で曇っていたり、そんなことを繰り返しているうち
にまたやや茶色がかった汚れが溜まってきたりで、Lowビームは真っ暗闇でも無い限り「これは
スモールか?」という位のダメっぷりでございます。この際、イルムの規格4灯に換装して、
ランプユニットは新品を投入しようかとも真剣に考えたりしました。

M.Sota氏のirm-R  ワタクシのNEROh.b.lミニクワッド
(NEROボンネット+イルムの規格4灯は実は密かにあこがれてたり)

ただ、ミニ・クアッド自体も嫌いではありませんし、なんとかコレの新品が手に入らないかと探
し始めて数年。実際当時ならもう少し手に入りやすかったかもしれませんし、シールドビーム物
(アメリカではこれがメイン)ならかなりゴロゴロしてたのですが、H4となるとなかなかありま
せん。国内ではおなじみPA-NERO位ですから所詮同じ境遇だろう状態です。ところが何度か街中
でミニ・クアッドらしきランプを装着している車を目撃することになります。
それが・・・アメ車のバン。シェビーバンです。これが先述のシールドビームのものを装着して
いるのです。ということはこの手の車はカスタマイズが流行っているしアフターパーツの豊富な
米国の事、イマドキ用の部品があるのではないか・・・そして数年が経過。

ついに・・オークションにてミニ・クアッドのマルチリフレクターを発見してしまいました。

これはイカン。

どうにもガマンができない。

現時点での最良の方法はこれしかないのではないか?

・・・

ほしい。

 (球はHB3/HB4だよ?) 
   ・・・ 変えても問題ないっしょ!

 (シェビーバンとか用のアメリカ物だから配光は右よりだよ?)
   ・・・ 光軸調整で左によせればなんとかなるっしょ!

 (マルチリフレクターだよ、HIDにしたくなっちゃうよ?)
   ・・・ しちゃえばいいじゃん!この際!! (この際?)


それこそ密かに密かにゆっくりと進行しつつある「NUOVA-PIAZZA計画」の為にもこれはやるしかない!
そう決断するが早いか、入札ボタンを・・・押す前に小心者の私は出品者の連絡先へ問い合わせの電話を
行い、なんとなく行けそうな感触を得つつ、サンテカのサポートにも電話してH4のHi/Loの車体にHB3/HB4の
4灯でHIDを組むのにあれこれ確認をしてみたりしてから、それぞれ購入手続きを取ったのでありました。




Loビーム側。Hi側ほどではないにせよ、曇りと汚れあり。
汚れ部分アップ。反射鏡部分が薄茶色く汚れています。
白っぽい光のバルブでもこれでは黄色気味な光になって
しまうかもしれません
Hiビーム側。寄って撮影してみました。こんな有様です。
もっと手入れしとけばもう少しはマシかもしれません。

 

点灯状態。やっぱ角目4灯っていいなぁ・・。
某横浜オフの前日に品物が届いてしまい、
翌日オフ会場で辛抱たまらず
試しにハウジングに装着してみたの図。
うっかりLow側2つはめちゃた。
さらに辛抱たまらずなんとなく、
そっとあててみたの図。ちと不気味。

ランプユニットですが、正式名称は
ミニ・クアッドではないと思われます。




さて、実際に取り付けてみましょうか。
どうせ毎度の事ながら、ポン付けでない場合は必ず何かの落とし穴が待ち受けているに違い有りません。

〜用意した材料〜
・マルチリフレクタータイプのミニ・クアッド (バルブはHB3/HB4用)
・HIDセット サンヨーテクニカ SD-20AA (HB用シングルタイプ)
・4灯常時点灯用コントローラ サンヨーテクニカ TDA-005
・H4用カプラ(オス)
・その他配線材等少々
・サンダー (えっ?)

ちなみに、車体へのHIDコントローラ等の取り付けは後日ゆっくり考える為、
金具等は今回は用意していません。


■まずはライトハウジングへのフィッティングです。
 これは前述の横オフ会場で実施済みです。
 当たり前ですがドンピシャ。でもこれは大事なこと。

■次はHID点灯試験です。
 説明書に従って点火! 無事に光っております。

■続いて、いよいよ車体から旧ユニットの取り外しです。
 予定としては以下の通りです。
 1.ランプ周りの枠を外して旧ランプユニット取り外し。
 2.新ランプユニット装着
 3.裏から球交換&配線でハイ!完成!

 そして実績は以下の通りです。
 1.ランプ周りの枠、Hi側のヘキサネジがボンネット先端に隠れて回せません。
   (前からのオカマで若干顔面が崩れているで・・・)
 2.上記の事よりランプユニットだけ外すのは断念。
   ハウジングごと外すに方針転換!いそがば回れ!
 3.ハウジングとめてるナット4本外してもボンネットが邪魔で出てきません!!
   == 脳内暴走注意報発令 ==
 4.ボンネットの前側ヒンジのボルト外して少しうかそう・・・
   == 脳内暴走注意報発令 ==
 5.やった!成功!
  「ガッコン・・・」    はっ!
 ボンネットがフロントウィンドウ側へ約30cmほど大陸移動してました・・・
 Aピラーとミラー付近、ボンネット後端にダメージが・・・
■お次は、HIDバルブの装着。 
 はい、ここで早速落とし穴第二弾!
 ライトユニットが乗っかってるハウジングですが、
 裏から見たとき、四方にベロが出ています。
 このベロがじゃまになって、HBタイプのHIDバルブがきちんと装着できません。
 バルブを入れたあと時計方向に回すんですが、ベロが邪魔して回らないのです。
 回らない・・・はまらない・・・
 切りましょう。

 ハウジングごと外さないとダメだったのは不幸中の幸いと考えるポジティブな
 人生です。これでこそDIYの醍醐味です・・・・ そしてサンダーの登場です。
 勢い余ってハウジング自体を破壊しそうな気分を抑えつつ。
 これで思う存分回せます。いやほんの数度だけまわせりゃいいんですが・・・
■十分な難関を2つクリアし醍醐味を味わいましたので、
 もういいです、お腹いっぱいです。
 あとは配線関係をサクサクやっつけてしまうことにします。
 とりあえずHi側はランプにバルブがセットされていましたので
 そのまま利用です。
 左の写真では、右側がLoのHIDバルブ、左側水色のコネクタが
 見えているのがHiのHB4バルブです。
 車検等も考慮し車体側の配線変更は避けたかったので、
 H4カプラを使って接続出来るようなアダプタを作成しました。
 上記写真の水色のコネクタの代わりにこいつを差し込みます。
 コンセントの様になっている側は、車体側のHi側カプラへ。
ちなみに車体側カプラのレイアウトはこんな感じ。
(カプラ抜いたところを見てるイメージで)
H4のカプラは凸形状をしています。左右で共通。
Hi側の上は何も接続されていません。
つまりH4バルブのLoとHiを同時に点灯させている
ということでしょうか。

写真を撮ってないばかりに、ここで貧相な画力を晒すハメに。
■PIAZZA NEROのLoビーム側はHiビーム点灯時に
 Lo側バルブ内のHiだけ点灯し、Lo側が消灯する仕様です。
 左図はLoビーム時とHiビーム時の点灯パターンです。
 パッシングはHiビーム時と同様。

 Hi側はHiとLo同時点灯って本当かなぁ・・・

 しかしなんというフィラメントの絵なんだorz
 H4ではないので4灯点灯するにはリレーによる
 回路の追加が必要です。回路自体は難しくないのですが、
 自作しても買ってもそう違いはなさそうでしたので、
 サンテカで発売しているものを入手しておきました。
 TDA-005という物です。
 要はHiビーム側のOnを拾ってLo側を点灯させっぱなし
 にするだけ。ちなみにパッシングには非対応です。
 パッシング時にLoを点灯させないようにするには、
 この前段にスモールがOnじゃないとコントローラが
 作動しないようにすればよいのですが、追加でリレーが
 いるので後日対応としました。
 (HIDはパッシングの様な短時間でのOn/Offを行うと
  コントローラに負担が掛かり故障の原因となる模様。
  パッシングはHiビーム側のみ点灯させる事を検討中。)
 これらの配線を先述のH4カプラを用いて
 Lo側への接続を行います。

 車検時に問題になりそうだった場合は、
 ノーマルのランプとハウジングごと
 交換し、配線は元のカプラを刺すだけ
 という寸法です。
■やや難儀しましたが、無事取り付け。
 ボンネットも泣きながら一人で押し込めました。
 車も人も傷だらけです・・・余計な作業と出費が増える。

 記念に、ボンネットが前から開くPIAZZAの図

 自戒:ボンネットダンパー外してから、やろうね。
  
  
■さぁ、点灯です。
 実際は途中途中で点灯試験してましたが、
 イップクしながら改めて。



【総論】  
 長らく課題だったミニ・クアッドの更改でしたので、多少の文句もあれど結果は非常に満足しています。

 ・マルチリフレクター装着は、顔面が明るくなり、かなりリフレッシュされた雰囲気になります。
 ・気が急いていた為、夜間のノーマル時の画像を取り忘れてましたが、夜間点灯時はひいき目に見ても
  かなり明るく、同じ車からの視界としてはまるで別世界です。色温度は4300kですがマルチリフレクター
  のおかげか、ごく普通に青白いです。
 ・Hiビーム側はHB4ですがこれもH4時と同等かそれ以上です。 

 強いて言えば不満足な箇所として・・・

 ・やはり右側走行用のランプユニットなので、右への配光であり光軸調整で抑えても対向車には
  少しまぶしいかもしれません。一度誰かに実験おつきあいしてもらうつもりです。
 ・HIDの配光がなんとなく Y Y  といったカニさん風味になっている気がします。
  これはHIDバルブとLo側ランプ内のシェードとの関係でしょうが、車内からみていてなんとなく
  気になります。きっと気にしないように黙殺するハズですが。

【今後の課題】

 ・コントローラ、配線等の始末
  車体取り付け場所の検討と金具やらの準備。コネクタ、カプラの予防防水対策。
 ・Hiビーム側のHID化
  お財布と相談次第!
 



そして傷のお手当・・・orz




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